前回の記事に続き、12月14日に行なった動物問題ディスカッションに関する記事をお届けいたします。
前回は「ペットショップ問題」についてのActry内での意見や感想をお届けしましたが、今回は「ペット化によって野生動物が絶滅危惧種になる危険性について」のディスカッションの記録をお送りします。
前回とはまた違う視点から私たちがとっている行動の動物環境への影響を考えられる記事となっています。前回の記事とあわせてお読みいただけると幸いです。
【問題提起】
カワウソやスナネコといった生き物は動物園等で人気を誇るかわいい動物であるが、近年彼らをペットとして個人で飼う人々が増えている。カワウソは現在絶滅危惧種に指定されている生き物ではないがペットとして扱われることにより個体数が減少し絶滅危惧種になる恐れがある。またスナネコに関しては可愛らしい見た目に反して凶暴であり、ペットとして飼うのには向かない。従って動物園はスナネコの凶暴性を謳った歌を作り一般の家庭にスナネコを飼うことへの注意喚起を促す動画を作った。
このように動物に対して人が介入することにより、動物や人々にデメリットが生じてしまう例を参考にしてペット化による絶滅危惧種について議論した。
【意見】
まずこのことについてどう思うか話し合ったところ、絶滅危惧種を人為的に作り出してしまうことは絶対にあってはならない事だという意見が出た。生き物をペットにすること自体について、今回の事例のようにカワウソやスナネコといった生き物は個体数を減らしてしまう危険性があるが犬猫等はその逆であり、人が世話をすることでいい結果が得られるのではないかという意見が出た。一概にペットがいけないのではなく、生き物によって向き不向きがあるということである。
解決策について
ペット化は自分たちに身近であるため対策がしやすそうという意見がある反面、そういった生き物を飼う人は金銭的に余裕があり海外から不法に取り寄せている人が主なのではないかという意見も出た。
自分たちが飼いたいからという理由のみで海外から密輸している人がいるという考察からだ。その事への対策として、ペットとしての需要が減らない限り密輸は減らないのではないか、また正規ルートを確立することで密輸を撲滅しようという意見が出た。
さらに飼うことのデメリットをきちんと伝えて飼育希望者を減らす、大々的なカワウソやスナネコなどの告知を廃止するといった意見が出た。
【感想】
ペット化によって動物たちに不利益が生じてしまうことはいけないことである。人間が動物を飼うということが人間のエゴと捉えることも可能だと思うが、ペットと私たちの関係性はお互いを尊重する形が理想であると私は考える。どんな動物たちであれ、ペットとして飼おうとするのならばまずはその子の生態などについて知る必要がある。その上で命に責任をもって飼う、その考えが一般的に広まってもらえることを私は願う。
今回は「ペット化によって野生動物が絶滅危惧種になる危険性について」の団体内の意見を掲載いたしました。
どれだけペットとして動物を飼育する環境を整えたとしても、自然界に及ぼす影響までは整えることは困難であると考えられます。ペットを選ぶ際にこうしたことまで考慮することが必須ではないかと考えます。
2回に渡ってお届けしてきた動物問題勉強会(ディスカッション)の記事です。お読みいただきありがとうございました。
今後も学生団体Actryでは動物問題の認知拡大、メンバー内での理解に努めて参ります。応援・ご支援のほどよろしくお願いします。
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